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結膜炎の話

眼科に「目が赤く、目やにが出る」と行ったところ、検査もせずにちょっと診察しただけで、さっさと帰されて しまったことはありませんか?それはあなたが「はやり目」の可能性があるからです。

はやり目(流行性角結膜炎)

正式の名前は「流行性角結膜炎」と言います。アデノウイルスによっておこる結膜炎で、非常にうつる力(感染力) の強いものです。症状は充血、涙目、めやに、ごろごろ感、まぶしさなど結膜炎の一般的なものですが、症状が強 いことが多く、また2週間くらい続きます。

一旦、めやにがおさまっても、黒目に濁りが出たり、まぶたと目玉がくっついたりすることもあります。ウイルス ですので、かかってしまえば効果のある薬はありませんが、症状をやわらげ、またほかの細菌に感染するのをふせ ぐために通常抗生剤とステロイド剤の点眼が使われます。
この結膜炎の人が目にさわった手でどこかをさわると、そこにウイルスが残り、そこをだれか他の人がさわると移 る可能性が非常に高いものです。
そのため眼科では、めやにの出る人を他の場所に隔離したり、検査をせずにお帰りいただくことが多いのです。 ただし、アレルギー性結膜炎の症状が強い場合、似たような症状が出ることがあります。判断に困ることもありま すが、同じ薬で効果があります。
2週間経っても症状が変わらず、どんどん悪くなるようでしたら、ご相談ください。他の病気の可能性もあります。 ただし、はやり目の場合は本当につらい症状なので、治らないのを不信に思い、眼科をてんてんとする人がいるの も事実です。

この結膜炎の場合よくあるのが「診察もしないのに料金が高い」という問い合わせですが、初診料は保険点数で 270点、3割負担の方で窓口会計は最低でも900円かかります。(通常このほか、検査や処方が出ますので、 もう少し料金はかかります。)

初診料が高いので、極端なことを言えば受診して検査を受けなくても医師に相談しただけで900円かかることに なります。(歯科は異なります。)